虫に鳥にも

読んだものと日々の記録。

あの子、かわいいの?

 

 ある芸能人をさして、「あの子、かわいいの?」と訊かれ、「かわいく見えるときもあるが、そうでないときもある。10年前は線が細くてかわいかった」と答えたら、ピークを過ぎたのかな、と言われて、結局、私が傷ついた。私はその芸能人のファンではないが、貶めたいわけではなかったので、あのとき、どう答えればよかったのかを考えている。

 「あの子、かわいいの?」という質問の裏に「私はそう思わないけど」というニュアンスが含まれていることは最初から察せられるのだから、私はむしろ、その対に立ち、「かわいいと思う」という立場で答えるべきだったのだろうか。実際、どこからどう見ても美しいような、完璧な美人ではないと思う。でも、なんとなく眺めてしまうような美しさもある。肌もきれいだし、栄養のある食事と運動によって節制されたスタイルだと思う。いくらでもその子の美しさはあるのだが、しかし、声に出して表現すると、それはそれで容姿を基準に人を評価しているようで、心がひるむ。人の好ましさが見た目に大きく左右されることは承知していても。

  しかも、こんなにこだわってしまう時点で、これは私のコンプレックスなのだと分かってしまう。コンプレックスというか、反感というか……。他人の容姿について、安易に口にし過ぎだと感じてしまう。それが褒める意図だとしても、そうでなくとも。