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虫に鳥にも

読んだもの、見聞きしたものの記録に。

はじめに

 

▶このブログでは、備忘録がわりに、おもに読み終えた本の感想を書いていこうと思います。

 

 私の関心は文学、社会学、法学にあるので、そういった分野が中心になりそうです。といっても、あくまで趣味として、好奇心や向学心から本を読むにすぎません。書くこと・考えることで、さまざまな事物を、自分のなかで多少なりとも体系立てていくことができたらいいなと考えています。

  

▶今回は最初の投稿なので、本の感想はさておき、ブログ名の由来について書いてみます。「虫に鳥にも」――これは、次の短歌から拝借したものです。

 

 この代にし楽しくあらば来む世には虫に鳥にも吾はなりなむ〈大伴旅人

 

 一首の意は、読んでそのまま、「この世で楽しく生きていけるならば、来世は虫や鳥に生まれ変わってもかまわない」というものです。

 これは大伴旅人が詠んだ「酒を讃むる歌」という十三首のうちのひとつですから、ここでいう「楽しくあらば」というのは、「好きなだけ酒を呑むことができたら」という解釈になります。とんでもない酒好きです。しかし、この人は愉快な酒飲みだな、というのが、この一首からはありありと感じられます。

 

 私はお酒が苦手ですし、もし来世があるのならば人間か猫か提灯あんこうを希望しますが、この一首のつきぬけた雰囲気が昔から好きでした。人生を深刻に捉えすぎず、しかし、存分に味わい尽くす。そんな心意気を感じる先人の言葉をブログの名前にお借りして、スタートしたいと思います。

 

▶「酒を讃むる歌」は『万葉集』巻三におさめられています。最初の本の記録は、その『万葉集』から秀でた短歌を選んで解説を付した、斎藤茂吉の『万葉秀歌』を書いてみるつもりです。