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虫に鳥にも

読んだもの、見聞きしたものの記録に。

精神・心理学(読書記録)

加賀乙彦『死刑囚の記録』 その3 濃縮された時間

kinglog.hateblo.jp △前回の記事の続きです。ちょっと長くなってしまいました。 本書は7章構成、「あとがき」を含め全233頁の新書です。その多くが事例紹介であり、東京拘置所で出会ったゼロ番囚たちについて、その妄想や、陽気な性格、冤罪、宗教などに着目…

加賀乙彦『死刑囚の記録』 その2 一斉調査

(2)死刑確定者 著者は数多くのゼロ番囚に会ううちに、殺人犯にはいろいろな性格がいることに気づき、なかでも陽気でおしゃべりな人たちに関心をもちます。 その陽気な人間が、実は不安を隠し持っている。とくに印象的な人物として、松川勝美という死刑確…

加賀乙彦『死刑囚の記録』 その1 妄想の培養器

▶加賀乙彦『死刑囚の記録』(中公新書、1980年) 高校生の頃、市民図書館の閉架から加賀乙彦『帰らざる夏』(1973年)を掘り起こし、一晩中、どきどきしながら読みふけったのを思い出します。 著者である加賀乙彦氏は、陸軍幼年学校に進学するも、在学中に終…